245 :地下でのレッスン :2005/12/14(水) 04:01:43 ID:Gxjh24um

強いオルガンの音が、クリスティーヌの歌声を遮った。

激しく荒いその音には、怒りが含まれていることを感じたのだろう。

叱られる。

クリスティーヌはとっさに身を固くし、怯えるように私の様子を伺った。

だが、私の右側に立つクリスティーヌにとって、感情を読みとることが

できない私の白い仮面の横顔はなおいっそう恐ろしくみえるだけに

ちがいない。

「あ、あの・・・マス、タ・・・・・・」

震える声でクリスティーヌが尋ねる。

しかし、その声をまたも遮るかのように、私はオルガンの椅子から

ガタンと立ち上がり、乱暴に楽譜をまとめると、オルガンの上にバサリと

投げつける様に置いた。

にわかにおこったその風で、オルガンの上にある数本の蝋燭の明かりが

一瞬強く揺れる。

私はその蝋燭の明かりを見つめながら、言った。


「支度を、しなさい。クリスティーヌ。」


クリスティーヌにとって、この私の低い声音は、

明らかに“宣告”なのだった。


私は、オルガンから少し離れたところで両手を組み、

クリスティーヌの様子をじっと見据えた。

彼女は、なにか懇願するかのように、一、二度私を振り返ったが、

私の怒りを含んだ冷たい表情に、絶望感を煽られるばかりなのであろう、

彼女の表情にはいっそうの恐怖の色が伺えた。


オルガンの前にクリスティーヌがそっと立つ。

彼女の細い後ろ姿は蝋燭の明かりのせいなのか、いっそう頼りなげにみえ、

そして余計に美しい。

私は、彼女の体の上から下まで視線を滑らせる。

豊かなカールした長い髪は、

彼女の華奢な体を包む薄手のブラウスの白色に柔らかく映える。

そして、そのブラウスの白さがくすんで見えてしまうほど、

彼女の無防備な顕わにされた下半身はなお白く、まるで真珠のようだった。

細い腰から続くふっくらと丸みを帯びた白い尻は、

恥じらうように微かに震える。

柔らかく肉のついた太股、ほっそりとした脹ら脛、細い細い足首。

クリスティーヌのまるで彫刻の様な体に、私は目眩すら覚える。

上半身は衣服を身に纏い、裸の下半身を男の前に晒す。

その不自然で淫らな姿が、いっそう私の目を楽しませた。

そう、これは紛れもなく視姦なのであろう。

その様子は、まるで悪魔に捧げられる生け贄の少女のそれを思わせる。

私は、無意識に皮肉を含めて笑んだ。

クリスティーヌの密やかな息が聞こえた。


私は組んだ腕をほどき、数歩歩くとクリスティーヌの背後へと立った。

すぐ後ろに感じるその気配に、クリスティーヌは体が震えるのを

止めることができない。

私は、彼女の表情を確かめるべく、少しだけ顔をずらしのぞき込んだ。

みると、彼女の瞳はあちこちに動き、瞼は幾度も瞬きを繰り返す。

ふと震える右手を唇へもっていき、左手をそっとその上に添えると、

「ほぅっ」と微かな息を吐いた。


私は、ふいに彼女の腰に両手を添えた。

そのまま、彼女の細い体に沿って上へ上へと手を滑らせていく。

ゆっくりとしたその動きは、かえって羞恥心を煽り、

クリスティーヌの息が速度を上げる。

体を滑る手は、彼女のふっくらとした胸をかすめ、脇の窪みを通ると、

それぞれの上腕にたどり着く。

自然と口元からはずされたクリスティーヌの掌は、力なく微かにぴくり

と動いた。

下からクリスティーヌの両の上腕をそっと掴む。

ゆっくりと持ち上げながら、私はさらに手を移動させる。

華奢な両肘を通り、やがて手首に到着すると私は

少し力を入れて彼女の細いそれを握った。

脈が、速く感じられる。

私は、またクリスティーヌの表情を見る。

寄せられた眉、潤む瞳には、これからされることへの戸惑いと恐れの色が

あらわれていた。

私はそのまま彼女の両手首をもったまま、先ほど楽譜を置いたオルガンの

上へと導いた。

そして、そっと彼女の背中に手を添えると、そのままオルガンの

方へと倒す。

オルガンに両腕をつき、そこに頭も乗せ、突っ伏すような体制にさせると、

クリスティーヌは自然と尻を突き出す格好となった。

もはや完全に抗うことができないクリスティーヌは、時折「ああ」と

微かな声をあげ、身を震わせるばかりで、そのことが私に皮肉めいた

笑みをもたらすのだった。


クリスティーヌの突き出されたまっ白な尻の丸みに右手でそっと触れる。

指先で、まるで羽毛で梳くかのように撫でる。

彼女の体と意識に、これから始まる罰への覚悟を促すのだ。

私の指先の感触に、クリスティーヌは戸惑い小さく尻を震した。

ひとしきり撫でてやり、私はその手を離す。

そして、私はクリスティーヌの耳元へ顔を近づけ「耐えるのだぞ?」と

囁くと、クリスティーヌは微かに頷いた。


私は、右手に鞭を掴んだ。

それを、彼女の尻にそっとあてがう。

クリスティーヌは、鞭のピンと張ったしなやかな皮の感触に、

その絶望的な感触に、もはやいっさいの抵抗は無駄なのだと

あらためて思い知る。

私は鞭の柄をもった手にぐっと力が加えると、

すっと振り上げ、一気に振り下ろした。


パシィンッ!!

「は、ぁぁっ・・・」


非情な音と少女の高い声が、岩肌の壁に響く。

それは、これから彼女が受ける責めの儀式の

始まりの合図であるかのようだ。

少女の声はせつなげで、あまりにも哀れだった。


パシッ!!パシッ!!ビシッ!!

しなやかな鞭が容赦なくクリスティーヌの柔らかな肌を苦しめる。

そのたびにあがるクリスティーヌの小さな悲鳴が、

なぜだか私を興奮させた。

みるみる赤みを帯びていく白い尻を、クリステ

ィーヌは痛みを紛らわすかのように振り立てる。

その動きは、さらに私を満足させるのだ。


鞭の痛みに必死で耐える彼女を見ながら、私はふと思い出していた。

彼女が今よりもっと幼い頃、やはりここで歌のレッスンをしていた時の

ことである。

たった一度、彼女はレッスンはいやだと、歌うのはもうやめるのだ、

と駄々をこねたことがある。

その日、たまたま寝起きを共にしている少女同士で小さなもめ事でも

あったのか、あるいはこの舞台という、明日のことなどわからない、

不安定な芸術の世界で生きていくことへの不安を感じてのことだった

のか・・・、彼女はただ泣きじゃくり頑なにレッスンを拒んだのだ。

だが、私は彼女の訴えを受け入れず、嫌がる彼女を捕まえ自分の膝の上に

乗せると、その尻を打った。私の掌で覆うことができそうな程の小さな

彼女の尻を激しく打ちながら、彼女が感じる痛みを、己の掌にも感じた。


小さな少女はいま、すっかり美しい年頃の娘となった。

その仕草や表情小さな子供の面影を残してはいるが、まぎれもなく女性の

色香を讃えた娘となった。

その彼女は、師である私の前で自ら下半身を晒し、幼い女の子のように

尻に罰を与えられている。それもあの時のように、厳しく暖かい掌では

なく、鞭で打たれているのだ。

この状況が、彼女の羞恥心を煽らないはずがなかった。

クリスティーヌがすすり泣く。


「クリスティーヌ、尻が痛むか。」

「・・・っ・・・・・」

「お前はなぜ尻を打たれているのだ?そのような恥ずかしい姿を晒し、

まるで小さな女の子のように。」

少し体を屈め、クリスティーヌの肩を両手で押さえ、彼女の耳元に囁くよう

に言葉を投げかけると、彼女は涙をこぼし、私に許しを請うような瞳を向

け、口を開く。

「わ、わたしが、

レッスンに・・・、集中しない、から、だから・・・・・・」

「ああ、そうだね。お前は自らの罪を償っているのだね。」

改めて自分の置かれている状況を明確にさせると、クリスティーヌの表情は

いっそう哀れなものになる。


「ところで、今日オペラ座は新たな二名の支配人とパトロンを迎えた。パ

トロンは確か・・・、ラウル・ド・シャニュイ子爵、といったか・・・」

クリスティーヌの表情をちらとみる。

「あ・・・ラウル・・・」

そう呟き、僅かに安堵の表情をもらす彼女に、私は、自分の表情が

ぴくりとこわばるのを感じた。

「そう、彼だ。

・・・時に、愚かな人間は過去のあるものや状況に過剰な郷愁を感じその思い

にしばし耽るわけだが・・・、そうして貴重である時間というものを無駄に

するわけだが、クリスティーヌ、お前にはそのようなことはあるまい?」

「あ、あの・・・」

「クリスティーヌ?」

「ああ、マスター。でも、違うんです。けしてラウルのことを考えて、レッ

スンに集中できないわけではないのです。ああ、本当に、本当なのです!」

身を起こそうとするクリスティーヌの肩をぐっと押さえつける。

なおも耳元へ囁きかけた。

「さて、クリスティーヌ。まだ、罰は終わってはいないが・・・、あといくつ

鞭が必要かね?お前が決めなさい。お前を愚かな郷愁に浸らせ、

歌のレッスンの妨げともなる人間を忘れるためには、あと鞭はいくつだ?

いえ!?」

ああ、自分は重大な過ちを犯してしまったのだ、

とでもいうように、クリスティーヌのその表情は絶望に満ちていた。

悪いのは、このわが身。

「マスターに・・・・・・、従います。」


パシィッ!


私は再び鞭でクリスティーヌを打ち据えた。


ラウル・ド・シャニュイ。


なぜだか私を不安にさせる男の存在。

私の前から、何か大切なものを奪っていきそうな、そんな気持ちを抱かせる。

それをかき消すかのように、私はただ夢中でクリスティーヌに罰を

あたえ続けていた。


パシィンッ!!


一際大きな鞭の音が響き、クリスティーヌの啜り泣く声がはっきりとした泣き声に

かわり、私はようやく彼女への責めを終えた。


クリスティーヌはぐったりとオルガンの上にうなだれ、うっすらと涙を流し、

苦しそうに呼吸をする。唾液によって微かに濡れた彼女の口元がどこか淫らで、

私はなぜだかさらなる罰を与えてみたい感情が沸き起こった。

自分の罪を償うために必死で受けた罰、その代償として、彼女の尻は

赤く腫れあがり、いくつかの鞭の傷跡が痛々しく残っている。


私は、手にしている鞭を投げ捨てると、その場に膝をついた。

つと両手を伸ばす。


「ひぃっ・・・!」

突然の感触に、クリスティーヌはとっさに体を起こそうとする。

「しぃっ!いい子だ、クリスティーヌ、いい子だ。」

私はなだめながら、クリスティーヌの腫れあがった尻にそっと両手をおいた。

先ほどの低い声音とは異なり、幾分優しさを含んだ私の声に、クリスティーヌは

安心したのかおとなしくなる。

なにより、自分の尻におかれた私の大きな手が尻全体を包み込むように、熱っぽい

肌にひやりと感じられ、心地よいのだろう。

私は視線を、クリスティーヌの赤く腫れたやわらかいその肌へ注ぐ。

いくつも残る罰の痕を確かめるように見つめながら、私はその痛ましさに

だんだんと眉をひそめた。

そして中指で、傷の一つに触れる。

「・・・・・っつ!」

ひりとしたあらたな感覚にクリスティーヌの体が跳ね、後ろを振り返る。

クリスティーヌの視線が、見上げる私の視線に絡まった。

何も言わず、お互いしばし見つめ合う。

やがて私は、彼女と視線を絡めたまま、指をおいた傷にそっと唇を寄せ、

ふぅっとやさしく息を吹きかけた。

「はぁっ・・・」

行き場を失ったかのように、思わず体をオルガンの上に戻し、頭をのけぞらせる

クリスティーヌの様子を見てから、私はさらに唇をよせ、その傷痕に口づけた。


「あ、っん・・・!」

とまどうようにクリスティーヌが声をあげる。

私はクリスティーヌの様子を窺うと、また別の傷へと指を移動させた。

クリスティーヌの尻が、無意識に振り立てられる。

「かわいそうに、ここも痛むのだな。」

「あ・・・・・。」

息を吹きかけ、また口づける。

「クリスティーヌ、お前はまもなくこのオペラ座で歌姫となるだろう。それが

お前の運命なのだ。いいかね、クリスティーヌ。お前は歌のことだけを

考えるのだ。そうすれば、このような、傷は受けずにすむのだよ?」

「はぅ・・・あ、はい。マスタぁー・・・」

傷跡と同じ数だけ、指先でそっと慰め、口づけを与える。


そうして、クリスティーヌの傷を癒すように、彼女の尻に口付けを与えていると、

私は、彼女の足元の床に落ちる、透明な液体に気がついた。

それは、まぎれもなく彼女の体から溢れる淫らな蜜だった。

私はゆっくりと尻肉の間に手を持っていき、そっと触れる。

びくんと体を震わすクリスティーヌを見上げ、密やかに彼女に話しかける。

その声は、彼女の耳に多少淫らな響きを与えたかもしれなかった。


「クリスティーヌ、ここも痛むかね?」

「あ、あの・・」

「ここは?」

指先で、その部分を撫でるように動かすと、

「ん、あぁ、そこ・・・・も・・・」

消え入りそうな声で、クリスティーヌが答えた。

私は彼女のその部分から一度指先を離すと、赤い尻に手を添え、軽く押しひろげた。

そして、その部分にぐっと顔を近づけると、唇をそっと寄せ押しあてる。

私は、彼女のその部分の溢れるほどの蜜を思い切り啜ってやった。

「・・・あぁ!や・・・・・」

クリスティーヌがますます尻を所在なげに動かす。

私は、蜜を啜りながら問いかける。

「クリスティーヌ、お前にはまた罰が、必要なのかね?」

「そ、そんな・・・・・あぁ・・・」

わき上がる感覚にクリスティーヌは必死に堪える。

だが、彼女のその部分を、舌に力をいれて舐めてやると、クリスティーヌは

小さく悲鳴を上げるようにいった。

「ああ、マスター、どうか罰を、お与えくださ、い。私が、すばらしい声で

歌えるように。いつの日かあなたの歌姫になれるように。

どうか・・・、罰を・・・・・。」

私は、口の端を引き上げ、すっと目を細め、彼女をみつめた。


クリスティーヌ、お前は間もなくこのオペラ座で唯一無二の歌姫となる。

人々の心を掴み、たくさんの賞賛を浴び、褒め称えられる、美しい天使。

私には確信があるのだ。

お前は、栄光の道を歩いていく。

お前は、お前にふさわしい光り輝く場所に身をおくことになるだろう。


そのために私は、お前を導くのだ。




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