「ごめんなさい、マスター…」

俯きながら両手で私の胸板を撫で、乳首を、中指と人指し指でクリクリと愛撫してくれる。

「ああ、ん、私こそすまなかったな…ん、」

私の視界にいたクリスティーヌの顔がすすっと下に消える。

臍へ、彼女の鼻が唇がかする、そして茂みを通り…

「うっ!ああっ……!」

クリスティーヌが何の躊躇もなく、勃ち上がり始めていた私自身を含んだ。

「ク、クリスティーヌ…だめだ、やめてくれ!

そんな事、してはいけな…うっっ…あああ…!」

下腹の底から湧き上がるたまらない快感につい目を閉じ、歯を食いしばり、あえぎ声を上げてしまう。


陰嚢を震える指で揉み、時折ちゅぱっ、と音を立てながら眉間に皺を寄せ、

必死に私をしゃぶる彼女を見つめていたいが、

「……うっ…おお、う…もう、もう…

だめだ、このままでは、出してし……ううっ!」




「……あうっ…」

硬く反り上がった為に彼女の喉の奥を突いてしまったのだろう、

クリスティーヌは吐き気をもよおしたような苦しい嗚咽を漏らす。

「ああ、もう無理だ、口から出すんだ」

私自身を彼女の口から引き出すと、クリスティーヌの唇と私自身がツツーと一本の透明な糸で繋がっている。

しかし彼女はまだ蛇のように舌をチロチロと出して、

私自身の雁首の根元の皺に、裏筋に、浮き上がった血管に舌をぺロぺロと這わしている。

「も、もう良い、もう…ああ有難う、クリスティーヌ…」

彼女の口元を手で押さえて、やっとやめさせた。

そんなクリスティーヌがあまりにも愛しくて、そっと頬を包み口付けを交わす。

「有難う、クリスティーヌ、お前の気持ちはよくわかってるよ」


唇を離すと、クリスティーヌはキュッと唇を結び私の肩に掴まり、また私自身に触れ、

それを自分の局所にあてがう。

「!!クリスティーヌ!」

ゆっくり、息を吐きながら自分の蕾に私を沈めていく。

驚きながらも私は彼女の腰をしっかり支え、「クリスティーヌ、無理をするな…うっ…」




「あ、ああっ!」

苦痛の表情で呻き声を上げる。

「やはりまだ無理だ」

体をゆっくり沈めたところで力まかせに抱きついてくるので、私は後ろに彼女の腰を掴んだまま倒れこんだ。

「んん……ああマスター…」

私の胸に手を付き自分の体を支え、ゆっくり彼女が私の上で動き出す。

「ああ…クリスティーヌ……いい、全部、入ってる……」

しかし自分で尻を揺するのももとがしく、もじもじと、

どう動かして良いのか分からない様子を見て、私は腰を上下に動かしてやる。

「あああっっ!マスターぁ・・・・う・・・・・・」

初めての体位に戸惑い、

それに腕や太腿がしびれてきたのだろう、ガタガタと震えている。

快楽というより、困り果てた表情をする彼女を見て、

「おいで」

と、彼女の両肘を取り、抱き寄せる。

しっかり抱きしめたところで、ゆっくりと横に倒れる。

一度抜けたが、彼女の上に改めてのしかかり、再び挿入すると

私はゆっくり腰を打ち付け出す。

「あああ・・・・・マスターぁああ・・・・・・」

緩やかにピストン運動を始めると、私の背中に両手を回し、ようやく快感に満ちた表情に変わり始める。





彼女の両脚を脇に抱え、下半身が浮き上がった状態で上から下へ、激しく腰を突き落とす。

「ああっっっ!」

私が落ちてくるたびに体が跳ね、息も絶え絶えに、あえぎ声すら上げられないクリスティーヌ。

私の肩や背中に届かない行き場の無い手は空を漂い、ピローケースを頭越しに掴み、シーツを掴み引っ張り…

シーツを掴んだ両腕がビクビクッと痙攣し出し、唇を震わせ舌を動かしたのを見て、

私は脚を下ろしてやりそっと抱きしめて、唇に耳を寄せる。

「なんだ?クリスティーヌ?」

「……ぅううい、いき…そぅ…ぅぅん…」

「よしよし…」

太腿を抱え上げ、またゆっくり、そして徐々に激しく腰を動かし出す。

彼女の両脚を私の背中に絡めさせ、私は両手をベッドにつき厳しく攻め立てる。

グッッ!と一度突き上げては静止し、また激しく1度突き上げ…繰り返すその度に                   

「あうっっ!」

と叫びに似た喘ぎ声があがる。

尻を回したり、左右に腰を揺らしたと思うとまたいきなり真っ直ぐ突き上げ、何度も何度も繰り返すと…

「ああっっっ!!……ぅぅんんん…あああぁぁ………」

私の肩に背中に爪をくい込ませ、彼女は静かに絶頂に達した。

初めて、私自身だけで達した。


「ううう……っっ」

彼女の暖かい内なる懐に締め付けられ撫でられ揉まれ、私自身も限界を超え彼女の腹の上に射精した。




ぐっすり眠るクリスティーヌの寝顔を眺めながら、起こさない様にそっと髪を撫で、頬に唇に触れる。


いつかお前から聞きたい。

今のお前にとっては「大好き」が精一杯で、最高の言葉なのだ。わかっているよ。

私がいつもお前に伝えている言葉を、

いつか私に聞かせてくれるその日を夢見て、私は明日も生きてゆかれる。

早く大人になっておくれ、私の小さなクリスティーヌ…


起床時間までに、クリスティーヌを寄宿舎に戻さないといけない。

2人で長い階段を上がりきり、とうとう楽屋裏まで辿り着く。

「今日も舞台を聞いているから」

「ええ、マスター」




薔薇をクリスティーヌに手渡し、楽屋の鏡ぎわでしばしの別れの口付けを交わす。

鏡をクリスティーヌ1人が通り過ぎるだけ開けると、

楽屋側に入ったところで彼女はふと振り返り

「マスター…きっと、わかってらっしゃるかと……私も、

 私もマスターを、想わない夜なんてありませんわ…」


私はカアッと顔が赤くなったような気がした。

「クリスティーヌ、愛している」 

もう一度強く抱き合い、長い長い口付けを交わす。


「さあ…、もう行かないといけない」

「ではマスター…」

2人のつないだ手が惜しげに離れる。


私はこの時、とんでもない過ちを犯してしまっていた。

そしてそれがこの後、恐ろしい苦しみが私たち2人を、そしてシャニュイ子爵を襲うことを誰が想像し得たであろうか。


鏡が閉じ、やや乱れた髪を直し身なりを整えたクリスティーヌは、

楽屋の扉をそっと開け、キョロキョロとロビーに誰もいないことを確かめた後、

フフッと思い出し笑いをし、左手の薬指の金の指輪をチラッと眺めると小走りで走り出す。


楽屋の奥からゆっくり、無表情で姿を現したシャニュイ子爵に気付く者は誰もいなかった。





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