クリスティーヌの息が次第に荒くなり、目が虚ろになっている。

全身は熱く火照り、その手はファントムの腰やシーツを掴んでは放している。

ファントムは腰にあったクリスティーヌの手を自身に導いた。

しなやかな指はおずおずと男の根を這い、カリ部分を辿り、先端まで滑った。


「あああ、クリスティーヌ!」

ファントムは辛抱たまらず、思い切ってクリスティーヌの脚を大きく広げさせ、

自身を秘唇にあてがうと一気に突き上げた。


「きゃあっ!いやあっっっ!」

クリスティーヌは悲鳴をあげて、身体を離そうと彼を突っぱねた。

その抵抗の激しさを見て、ファントムは鎮まっていたはずのジェラシーが

やおら首をもたげた。


「嫌なのか?」

ファントムは彼女の腰を捕らえて訊いた。

「うっ、うっ……」

返事をしないクリスティーヌに苛立ち、ファントムは彼女の体を引き寄せ、

もう一度自身を突き立てた。

「嫌なのか?えっ?嫌なのか?あの軽薄な金持ちがいいのか?」

天井まで響くような声で怒鳴った。


「プレゼントをされて寝たのか?あいつと。それとも役と引き換えか?」

「あうっ…………う、う、ああっ!」

突き上げられるたびに細い体は揺れる。クリスティーヌはただ呻くだけだった。

「それなら私の稽古はもう要らないだろう。んっ?」


彼女が逃げようと動くたびに肉襞がうごめき、最奥のザラザラとした感触が伝わってくる。

ファントムは我を忘れ、クリスティーヌの体を押さえて硬い肉棒で何度も突き上げた。

強烈な刺激が脳天を貫く…………。




「うっ、ううっ…………マスター、痛い……痛い……」


涙を流し、紅い唇をぷるぷる震わせ、クリスティーヌが小さく伝えた。

この数ヶ月間壊れ物を扱うようにされてきたクリスティーヌが初めて体験する痛みである。

処女を奪われたときも局所の痛みこそすれ、こんな体の奥を貫くようなものではなかった。

未成熟なクリスティーヌの膣やその周辺は、初めての位置からの侵入に柔軟に対応しきれない。

まして体を押さえられ、太く長い男のものをもろに受け止めている。

返事をしなかったのではなく、できなかったのだ。

燻っていた嫉妬が再燃したファントムには、それを察してやる余裕がなかった。



「……!!………ああぁっ…………ごめん…。許してくれ、許してくれ……」

ファントムは彼女の切実な声でやっと我に返り、すぐさま自身を引き抜いた。



「なんてことを、私は……ああぁぁぁ…………」

クリスティーヌの頭に額をつけて呟いた。


“心から彼女を大事にしたいと思うのに、なんてことをしてしまったのだろう!”

ファントムは激しく後悔し、彼女の気が変わらないことを祈った。

そして栗毛色の髪に唇を寄せて、何度も許しを乞うた。



メグは目の前の出来事に呼吸をするのも忘れていた。

額からは汗が噴き出し、下半身も濡れて、下着まで染みている。



「……ううん、違うんです、マスター…………」

クリスティーヌが俯きながらぽつっと言った。

「………?…」


「……いいんです…………痛くても」

クリスティーヌの意外な言葉にファントムは戸惑った。


「おおっ、いいんだよ、クリスティーヌ。もう痛いことはしない。誓うよ。

無理になんてしない、決して。……いや、あんな青二才に嫉妬するなんて、

私はどうかしている、まったく」

するとクリスティーヌは長い睫毛を伏せて恥ずかしそうに、やっと呟いた。

「……無理でも、いいんです。さっきはごめんなさい。誤解されることを言って。

ただマスターに私のことを全部知ってほしくて言ってしまったんです。

マスターに秘密なんてもちたくなくて……。でも、甘えていました、私。

あの髪飾りは捨てます。…………だから……私を見捨てないで、私を……」


「ク……クリスティーヌ………」

「マスター、無理でもいいんです。私を罰して……」

ファントムは彼女の真意がわかり、驚きと喜びで涙がこみ上げて来た。

“私が与えてしまった痛みを、クリスティーヌは自分への罰として受け入れようと

している。なんていじらしい、なんてかわいいんだ、クリスティーヌ!”


「罰するなんて、そんな、お前を……」

とは言うものの先ほど萎えかけたものが、むくむくと回復してきた。

「あーっ、クリスティーヌ」

声を吐くと同時にファントムは再度右手で彼女の脚を大きく広げさせ、

硬く反り返った自身を出来る限りゆっくりと挿し入れた。

ずぶずぶとそれは吸い込まれていく。


「ああ、あ、あ、あ、あ、あ…………」

侵入してくるファントムとともに、クリスティーヌがなんとも切ない声を上げる。

「クリスティーヌ、嬉しいよ、お前がこんなに私を・・・」

ファントムは心も肉体も熱い塊に包まれ、これ以上ない贈り物に

全身からエネルギーが湧いた。




今、クリスティーヌはあられもなく恥ずかしい部分を晒され、

ピンク色のクリスティーヌがファントム自身と彼の指によって征服されている。

太くぬらぬらと光る肉の柱がゆっくりと出たり入ったりしているのがメグから見える。


クリスティーヌは敏感な肉芽をファントムの右手で転がされ、

乳首は身体の下から廻された左指で捏ね繰られ、

ますます硬くピンと尖っている。


「はあっ、はあっ、…………ううぅ、はぁ、はぁ、はぁ」

最愛のマスターに三点を同時に責められ、クリスティーヌは白目をむいて

気絶しそうなほどの悦楽にたゆたい、寄せては引く絶頂の波に抗っている。


「あ、ぅぅ……マスター、……わたしもう、いや………死んじゃう、だめよ、ああ」

うわ言のように繰り返すクリスティーヌ。

「クリスティーヌ、お前を感じるよ、お前を…」

ファントムは自身を先端すれすれまで抜き、またゆっくりと埋め戻す。

埋め戻しながら腰を回し、肉壁を慎重にかき回す。

すべすべした彼女の尻が気持ちいい。


ファントムが体を伸ばして彼女の唇を吸おうとすると、クリスティーヌも首を後ろに曲げ、

自分から夢中でキスを求めた。

舌を絡ませ、唾液を交換しながら、二人はもっとひとつになろうとお互いを求めた。

ファントムの腰が緩やかにリズムを刻み、その度にクリスティーヌの雌鹿のような体がゆれる。

豊かな髪が淫を帯びて妖しくベッドを這う。


…と、ファントムは動きを止め、唇を離した。

「クリスティーヌ、これからもずっと、一緒にいてくれるね」

彼女の瞳を射るように、そして懇願するように訊ねた。

クリスティーヌはコックリと肯き、ふたりはまた唇を重ねた。


メグの豊かな乳房の先は固くなり、すでに下着はビショビショになっていた。

喉はカラカラに渇き、丸い人形のような瞳が潤んでいる。

“こんなに愛されているなんて。クリスティーヌ……”

メグは自分の恋愛と比べてしまった。

恋人とは逢えばただせかせかとセックスをするだけの関係。

彼は一方的に欲望を充たすだけの男。会話もほとんどなく、

メグにはいつも虚しさだけ残っていた。


“そんなのが愛や恋なんていえるの?……私もこんな風に愛されたい………”




「くっっ……」

ファントムはスーッと息を吸っては止め、達しそうになるのを何度も堪える。


「マスター、わたし、わたし、もう………だめ!」

クリスティーヌは一本の糸のような細い声で叫んだ。

彼女の内からじゅわりと蜜が湧き、ファントム自身と指を濡らした。


「………おお、凄いよ」

ファントムは感激し、いっそう指とたぎる自身でクリスティーヌを激しく攻め立てた。


「ああ、だめ、マスターもきて!今、お願い、一緒に!きて…あーーーっ」

クリスティーヌの顔が悲しげに歪み、絶頂を迎えた。


彼女の肉壁が痙攣し、波打っているのがファントムに伝わった。

彼はそれを味わい、彼女を感じられる喜びと達成感で満たされた。

クリスティーヌの双眸がゆっくりと開くのを見て、

ファントムは寸前になった自身を抜き、

クリスティーヌの腰にどくどくと精を放った。



月の光がまだ熱いふたりの肌を優しく照らしている。

もうしばらくしたら離れなければならない。

それは分かっていても、ふたりはなかなかきっかけを言い出せない。

クリスティーヌはファントムに腕枕をされ、全身をすっぽり抱かれながら、

さきほどの余韻に小さく震えていた。


「マスター?」


「…………ん……?」


「どうして、……どうしていつも私と一緒に…きては下さらないの?」

クリスティーヌはファントムの毛深い胸に指を当てて訊いた。最後の言葉は

恥じらいで消え入りそうになっている。


ファントムは何か言いかけたが、言葉を呑んだ。そして彼女の顔を両手で包み、

覗き込むように大きな瞳を見つめた。

クリスティーヌは官能の嵐で洗われた無垢な目でファントムを見据えている。

彼女は自分の頬にあるファントムの手を取り、

目を閉じてその大きな手のひらに優しく口づけた。

ファントムはごくんと唾を呑み込み、それから彼女を胸にきつく抱きしめた。


“まだその時ではないんだよ。……でも今、お前にそれを言ったらなんと思うだろう。

処女を奪い、こんな体にさせておいて、私を冷たい男だと思うだろう。

お前の才能はこれから花開くのだ。…………本当はまだお前を抱いてはいけなかった。

……しかし、あの男が現れて………。いや、それは違う。私が我慢できなかった。

ただそれだけのことだ……”


ファントムは心にあることを言い出せないまま、彼女の髪に頬をあて

絞り出すように呟いた。

「クリスティーヌ、愛している。私のすべてだ……。何があっても!」



メグは足が震えるのを必死で抑えながら、この男が“例のファントム”だと直感した。







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