手足をばたつかせて逃れようとするマドレーヌを、エリックは力任せに

カーペットに組み敷いた。

いびつな唇をマドレーヌの唇に押し当て、食いしばる歯をこじ開けて

マドレーヌの舌を絡めとろうとする。

醜悪な顔が密着し、醜い唇が肌をまさぐり、舌が口腔内を侵す感覚に

マドレーヌは総毛だった。

「っつ・・・!」

エリックは重ねていた唇を離した。口元に血が滲んでいる。

マドレーヌに噛まれたのだ。

腕の中で虚しい抵抗を続けるマドレーヌを皮肉気に見下ろすと、彼女の耳元に口を寄せ

どす黒いほど優しい声で囁いた。

「そう、キスは嫌なの・・・。

僕の母さんもそうだったんだよ。一度たりとも僕のキスを受け入れてくれなかった。

僕の母さんだって、何度も僕を愛そうと努力したんだ。でもだめだった。

僕の顔を見ると怖くなって逃げ出してしまうんだ。

マドレーヌ、君は僕の母さんにそっくりだ」

エリックは乱暴にマドレーヌの膝を割り、自身の腰を割り込ませると、ズボンをおろして

男の器官を露出させた。

「嫌ぁぁああああ!!」

暴れるマドレーヌの両手を、乱れて広がる髪の上に押さえつけ、ばたつく膝を

肩の上に抱えあげる。

マドレーヌの剥き出しの秘所が、無防備にエリックの前に差し出された。

「キスが嫌なら、手っ取り早く一つになろう・・・。

マドレーヌ、もともと僕達は一つだったんだもの。大丈夫、あるべき姿に帰るだけさ」


エリックはゆっくりと怒張の先端をマドレーヌの“赤ちゃんが生まれる”穴に当てた。

「ひぃ!!!」

マドレーヌは必死で侵入を阻止しようと腰を動かすが、エリックは狙いを外さない。

先端が軽く穴の入り口にもぐりこむ。

身体の芯に当てられたエリックの肉は、火かき棒のように熱く固く、恐ろしいほど

ドクドクと脈打っていた。

「嫌ーーーーー!!!!誰か助けて!!」


柔らかく濡れた肉襞が、しっとりと絡みつきながらマドレーヌの体温を伝えてくる。

最も敏感なこわばりの先端が、熱い肉に包み込まれる感覚に、エリックは低く呻いた。

泣き叫ぶマドレーヌの顔に、泣きながら顔を隠す布を投げつけた母親の面影が近づいてゆく。

二人のマドレーヌが一つになった瞬間、一気に腰を突き入れた。


「ひぎぃぃぃ・・・・・・・・・・・・!!!」

喉元まで鋭い槍で貫かれたような激痛に、マドレーヌは白目をむいた。

十分に潤っていたとは言え、まだ男を知らなかったマドレーヌの処女膜は裂け、

狭い膣壁は強すぎる摩擦に悲鳴をあげる。

「痛い!痛いっ!!お願い、抜いてぇ!!!!」

目尻から幾筋もの涙が零れ落ちる。

彼女を串刺しにしたハンターは、悲鳴を無視して肉の楔を根元まで埋め込むと

痛みに喘ぐ獲物の唇に自分の唇を重ね、先ほど果たせなかった念願を果たした。

強引に相手の舌をほじくり出し、滅茶苦茶に蹂躙する。

復讐の色あいを含んだ激しい口づけに、エリックの唇の傷から再び血が滲み出した。

マドレーヌの全てを自分の中に吸い上げ、自分の全てをマドレーヌの中に注ぎ込む。

注ぎ込まれた唾液は、エリックの血の味がした。

「もう離さない。もう逃がさない。あなたが僕を嫌った分だけ、僕はあなたを侵す」


エリックは猛然と腰を動かしはじめた。

奥深くまで突き入れたかと思うと、ズルリと膣口近くまで引き抜く。

エリックの動きに合せるように、二人の結合部からは朱の混じった液体が

流れ落ちてゆく。処女が流す血の涙だ。

「痛い・・・・エリック、やめて・・・」

傷口をえぐられるような痛みに唇をかみ締めながら、マドレーヌが哀願する。

「あなたが今まで僕に与えてきた痛みは、こんなものじゃない!」

子宮を叩き壊さんばかりに何度も激しく腰を打ちつける。

エリックの肉の楔が子宮口を突き上げるたびに、マドレーヌの口からは悲鳴が漏れた。

プライベートな領域に、無慈悲に侵入される痛みと屈辱感。

これがエリックがこれまで何度も味わってきた痛みなのだろうか?

力任せに打ちつけていたエリックの腰の動きが、次第に浅く小刻みになっていく。

肉の擦れあう感覚を一瞬でも途切れさせまいとするかのように、貪欲に身体を揺らす。

膣内を蹂躙しているエリックが大きく膨らみ、ビクビクと収縮しはじめたのを感じて、

マドレーヌはこの悪夢の終りが近いことを知った。


「う・・・ぐっ」

先端が子宮口に突き刺さるぐらい深く腰を打ち込むと、エリックはマドレーヌの

子宮に向けて、一気に情熱の種子を解放した。

エリックの腰が小刻みに痙攣し、マドレーヌの体奥に精子を送り込んでゆく。

体の奥で酸のように熱い液体がはじける感覚に、マドレーヌはのけぞった。

膣肉はエリックの体液を一滴も逃すまいと収縮を繰り返し、子宮へ送り届ける。

全ての情熱を放ったエリックは、挿入したままマドレーヌの上に倒れこんできた。

二人の心臓の鼓動が重なり、一つになった。


どれくらいそうしていただろう。

エリックのすすりあげる声が聞こえてきた。

「こんなつもりじゃなかった。こんな・・・・君を傷つけるつもりは・・・・。

君は僕の恩人なのに・・・・・僕は・・・」

マドレーヌは閉じていたゆっくりと目を開いた。

エリックの大きく歪んだ目から、涙が流れている。

不思議と嫌悪感は感じなかった。

二人の目が合い、エリックはビクッと体を起こす。

「ごめん・・・ああ、袋をかぶらなきゃ。袋を・・・・」

マドレーヌの中から体を引き抜こうとするエリックの背中を、優しく抱きかかえる。

「そのままでいいわ・・・よく顔を見せて」

涙で濡れる彼の瞳の奥を覗き込む。

わずかに緑がかった瞳。

吸い込まれそうなほどに、静かで深い色。

希望と絶望、光と影がゆらゆらと波打っている。

まるで地下に広がる、この湖のよう・・・。

「エリック、あなたは十分素敵だわ。私はあなたが好きよ」


エリックの顔が大きく歪んだ。

「あ・・・・」

どうしたらいいのか分からない様子のエリックの頭を、胸に押しつけてやる。

エリックは胸に顔をこすりつけ、小刻みに体を震わせて大声で泣きだした。

透明な涙が乳房の下にたまり、何度も脇へ流れ落ちていく。

彼が泣いている間、マドレーヌはずっと彼の頭を撫でていた。


エリックは泣き止むと、ゆっくりマドレーヌの顔を覗き込んだ。

唇には乾いた血がこびりついている。

「ごめんなさい。私が噛んじゃったから・・・」

マドレーヌは唇の傷をそっと舐める。

「僕のほうこそ・・・ここ、痛くない?」

繋がったままの性器をゆっくりと動かして、エリックが心配そうに訊ねる。

「ん。もう大丈夫だと思う」

「もう一度、いい?」

「ん」


エリックは穏やかに動き出した。

マドレーヌの身体が軽やかに揺れ、豊かな髪が波打つ。

蹂躙されたばかりの膣内は、正直なところまだひりひりと痛んだが

エリックのリズミカルな突きに身体をゆだねて目を閉じる。

穏やかな波間に漂っているような快感。

彼女を揺らす波は徐々に大きくなり、マドレーヌの身体を大きく持ち上げた後、

キラキラとはじけて消えた。

二人はそのまま抱き合って眠った。


マドレーヌが目を覚ますと、エリックはもう起きていて袋をかぶっていた。

何も言わず手を差し出して、身体を起こすのを手伝ってくれる。

大きくはだけて腰にひっかかっているだけだったブラウスを肩にかけなおし、

前紐をもとのように結んでくれた。

マドレーヌの手を両手で握りしめ、エリックは言った。

「これから先、誰を好きになったとしても、僕の魂を救ってくれたのは君だ。

ありがとう・・・君がしてくれたことを、僕はずっと忘れない」


あれから長い時が過ぎた。

エリックはもうここにはいない。

だけどあの時のエリックの一言は、マドレーヌの誇りとして今でも胸の奥にしまわれている。


    
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