479 :名無しさん@ピンキー:2005/11/01(火) 16:27:31 ID:5r5JsbvM

「ねぇマスター、『いたずらとお菓子どっちがいい?』」

それはいつものように私がクリスティーヌにレッスンをしているときだった。

「ああ、そうか…今日はハロウィンだったな」

地下の私の館では季節の移り変わりというものがあまり感じられることは無い。

あるとしたら気温の変化ぐらいのものだ。

私が隔絶した世間の移り変わりを教えてくれるのは、たった一人。

そう、このクリスティーヌだけだ。

私に抱えられ膝のうえで甘えながら私に問い掛けるクリスティーヌが、ただただ愛しかった。

「そうだな…お菓子にしておこう」

彼女がどんな悪戯をするのか気にはなったが、私はわざとそう答えた。

「なんだ…つまらないの」

そう言ってクリスティーヌは頬を膨らませた。

その子供っぽい仕種がまたかわいらしい。

私は少し笑って言った。

「ならばお前は『悪戯とお菓子どっちがいい?』」

私に尋ね返されるとは思っていなかったのだろう。

彼女は返答に困ってしまったようだった。

「お菓子かい?それとも…」

その細い首筋にそっと指を走らせる。

クリスティーヌは私の指から逃れるように体を私に押し付けてきた。

「どちらなんだい?」

首にあった手をそっと下に滑らせる。

肩から背中、そして腰へ…。

「あん…マスターのいじわる…」

そう言ってクリスティーヌは私の首に手を回した。

「ふふ、まだ答えを聞いていないよ」

クリスティーヌは顔を上げて私を見た。

白い頬を赤く染め、目は熱を帯びて潤んでいる。

「マスターの、いたずらがいいわ…」

少し伏し目がちに私に告げたクリスティーヌのなんと艶かしくて愛しい事か!

私は彼女の唇に口づけを一つ落とすと、抱き上げて寝室の扉をくぐった。




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