543 :
6/22 キナ臭くなって参りました。
:2005/05/12(木) 00:12:37 ID:y9vusZkJ
床に直接立て直された蝋燭の橙が二つの影を包む。
しばらくの間、ぼんやりと何処ともなしに見つめた後、クリスティーヌは倒れているファントムに近づき
おもむろに、その首筋に、肩にすっと手を這わせた。
「―――!・・・・・」
僅かに息を吐いた天使を引き起こすと、クリスティーヌは無言のまま白い手でその身体を撫でる。
首から肩、わき腹から腰のラインを、つ、と整えられた爪でなぞっていく。
身を震わせた彼の背の向こうに、自分が先ほど持ってきた包みが見えた。
ずるずるとこちらまで引っ張ってくると、改めて中身を出す。
「・・・・・・のど、渇いたわ・・・・・・・」
コップに勢いよく注ぎ、いちどきに飲み干す。
二杯目を片手に、包みの中に何か鈍く光るものを見つけてゆっくりと取り出してみた。
じゃら、と音を立てて金属製の手錠が姿を見せる。
先刻上での宴会時に持ち出して騒いだ舞台小道具の一つをここまで持ってきてしまったらしい。
数秒間の沈黙の後、クリスティ−ヌはなんの躊躇いも無く目の前に横たわる男の腕に手錠をかけた。
544 :
7/22 この辺から段々アレですが。
:2005/05/12(木) 00:14:11 ID:y9vusZkJ
ガチャリッという音と、急に手首を掴んだ冷たい感覚とに驚いて、目を開き硬直した男に、
然しクリスティーヌにそれを気にかける様子は見受けられない。
ゆっくりと近づいていき、突然その喉元に噛み付いた。
「!かハッ…!!」
衝撃で背を仰け反らせ、掠れた悲鳴が上がる。
自由な右手が空をつかむように挙がったのを無視して、声帯を巻き込み頚脈に歯を立てる。そのまま、
脈の上にゆっくりと舌を這わせていく。
視線を上に向けると、はっきりと恐怖を浮かべた表情が僅かに視界に入り、クリスティーヌは
クスりと小さな嘲笑い声をこぼした。
一度口を離し、今度は浮き出る喉仏や鎖骨を、ちゅくと淫猥な音を立てつつ吸っていく。不自由な手を
ガチャつかせて僅かな抵抗を見せる男をあっさり押さえつけ、美しい手を下腹部まで伝わせていく。
その中心部を服の上から愛撫すると、怯える様子とは裏腹に、次第に熱を持ち素直な反応を返すのを
感じ取って思わず大笑いしたくなる。
自らの内部奥深くで、何か暗くどろり、としたものが頭をもたげていくのを、彼女ははっきりと知覚した。
片手と大きなデスクの脚を繋ぎ止め完全に押し倒した男の上に乗りあがると、
クリスティーヌは相手の瞳をじっと見つめつつゆっくりと言葉を紡いでいった。
「・・・・教えて欲しいの、エンジェル・・・・・イロイロと、ね・・・・・、それとも」
耳元に近づき囁く様に続ける。
「・・・・わたしに教えて欲しい?」
545 :
8/22 逆サイドはココだけです。スマン462
:2005/05/12(木) 00:15:08 ID:y9vusZkJ
視界がかすみ、焦点が定まらない。
油の泉の中に落下でもしたかという程に、?こうとすればするほど深みにはまっていく。
局部を扱かれるたびに齧り潰された喉から搾り出される見も世もない嬌声が、全くの他人事のように
耳に届いた。
病にやられたかのように灼熱する脳裏には只々疑問符だけが浮かぶ。
今自分の身に、何が起こっているのか?
今自分を見下ろしている、男を惑わし堕していく妖婦のごとき空気を纏った女は一体誰なのか?
答えが返ることのないままそれらは闇の中へと溶けて消えた。
この地下に蟠る闇よりも深く、どす黒いものが、全てを飲み込もうとしながらこちらへと向かってくる。
「・・・教えて欲しい?」
甘い、毒を注ぐような吐息が、脳の奥まであっという間に侵略していった。
546 :
9/22 エロ部3。
:2005/05/12(木) 00:16:09 ID:y9vusZkJ
「ねぇ、ずっと独りでいたの?こんなところに?
じゃぁ、誰かに「教えて貰った」ことなんて無いんでしょう。可哀想にね」
嘲りをも含んだような少女の声が辺りに響く。
「ね、女の子になんて、触ったことも無いんでしょう・・・?
試してみたい?男の人の体とはぜんぜん違うのよ」
ゆっくりと部屋着のボタンをはずし、下着をずらす。
呆然とした表情の男の手を掴んで自らの胸まで持ち上げた。
「ほら、これが女の子の胸よ。ほんとに違うでしょ、柔らかいのよ・・・?」
白桃のように柔らかく瑞々しい乳房に置かれたまま、全く動く気配の無いその手を再び上から掴み
円を描くように動かす。
「遠慮なんて、しなくてもいいのに・・・・ねぇ、マスター?」
この状況下でわざとそう呼んでやると、びく、と面白いまでに分かりやすく反応を示す男を見て、
クリスティーヌは小さく笑みを浮かべた。
しばらくの間胸の上で遊ばせた後、少女は男の手を掴んだまま今度はなだらかな張りのある腹、
そしてその下へとゆっくりと導く。
「ここも、触ってみたい・・・・?」
しっとりと、服の上からでもその湿り具合が分かる下腹部の上で、固まったままの掌を今度は置き去りにして、逆にクリスティーヌの方が彼へと近づく。
熱を持ち生地を押し上げているふくらみをつぅ、と撫で上げ、ベルトのバックルに手をかける。
「・・・わたしも、触ってもいいでしょう・・・・?」
547 :
10/22エロ部4 如何でしょうか443
:2005/05/12(木) 00:17:09 ID:y9vusZkJ
「―!やめ…ッ!!」
驚いて、顔をあげ、思わずその腕を掴んだ男に、クリスティーヌはスッとその美しい双眸を細め呟く。
「誰が拒否して良いなんて言ったの?」
氷河の冷たさと研がれたナイフの鋭さを含んだその問い掛けが終わらぬうちに、
少女は男の股間に膝を乗せ、その全体重をかける。
「ッがハっ!!」
唐突なその刺激のあまりの衝撃に再び反らしたその喉に、細く長い指を掛け
手折るほどに一気に力を込める。
空気を求めて口を開くその顔に、クリスティーヌはこの世のものとは思えぬほどに美しい笑顔を向ける。
長いまつげに縁取られたハシバミ色の瞳に浮かぶ、暗い情念。
「・・・教えて貰う人には、それに合う態度があるでしょう?」
恐怖からか、酸欠からか、それとも別の何かの所為か、ファントムは少女の腕に掛けた手をゆっくりと
下ろした。
「いいコね・・・」
膝を降ろし、首も開放してやると、紅く残ったその首筋の跡に唇を這わせる。
先ほどとは一転して甘い調子でねだる様に吐息を絡ませていく。
「だって、直接触りたかったんですもの、エンジェルの・・・・・」
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