マドレーヌは彼の胸から顔を離そうとしたが、エリックの腕が首の後ろに回って

彼女の頭を自分の胸に強く押しあてていた。

(どこにこれだけの力があるんだろう・・・こんなに細い腕なのに)

「マドレーヌ・・・」

耳のすぐ側でエリックが囁く。

エリックの声は少しかすれて震えていた。


「あなたのお母さまはマドレーヌとおっしゃるのね」

エリックはマドレーヌを抱きしめていた手を緩めると、両手で優しくマドレーヌの頬を包み

まっすぐに彼女の目を覗き込んだ。

「とても美しい人だった。一度として愛されたことはなかったけど・・・僕はずっと」

そこまで言うとエリックは押し黙ってしまった。

わずかに悲しみを含んだ眼差しでマドレーヌを見つめる。

エリックは目の前のマドレーヌに母親の面影を重ねているようだった。

マドレーヌは右手を上げて、頬に添えられたエリックの手にそっと重ねた。

エリックの身体がピリッと震える。

「・・・助けてもらったお礼のキスをしてもいい?」

何かをこらえるかのようなエリックの声が響く。

マドレーヌは小さく頷いた。

袋に覆われた顔が少しずつ近づき、マドレーヌの唇のほんの手前でわずかに逡巡した後

そっと唇を寄せる。

「マドレーヌ・・・」

唇の上で微かに唇を動かし、エリックは溜息のように呟いた。


しばらくそのまま唇を合わせていたが、やがてエリックはゆっくりと唇を動かし

マドレーヌの下唇を自分の唇で挟みこんできた。

「あっ・・・」

予想していなかったエリックの動きに、マドレーヌが声を出そうと口を開いた瞬間

エリックの長い舌が口腔内に侵入する。

粘膜と粘膜が直接触れ合う感覚に、マドレーヌは体中が総毛立った。

「ん!んん・・・むっ!」

マドレーヌはエリックの唇から逃れようともがいたが、エリックの両手の指が

彼女の顎から耳にかけてしっかりと絡みつき、彼女の力では微動だにしない。

エリックの舌はゆっくりとマドレーヌの歯茎を愛撫し、歯列を押し割って舌を蹂躙する。

舌先で彼女の舌の裏筋を舐め上げ、行き場を失った彼女の唾液を強く吸い上げる。

「ふっ・・・あ」

頭の芯が痺れて息が出来ず、酸素を求めて大きく開けられたマドレーヌの唇を、

エリックはさらに大きく口を開いて塞ぎ、彼の唾液を流し込む。

溢れた唾液が、二人の唇の合わせ目から糸をひいて滴り落ちた。

エリックの舌が口の粘膜をこすり上げるたびに、マドレーヌは腰の奥に

痺れるような甘い疼きを感じた。

甘い疼きは腰を起点として、ゆっくりと体中に広がってゆく。

腰から腿へ、腿から膝へ、麻酔をうたれた患者のように力が抜けてゆく。

痺れに耐え切れなくなったマドレーヌの膝がガクンと折れた。

「どうしたの?」

唇を離してエリックがささやく。

「あ・・・足に力が入らないの・・・お腹の下が変な感じで・・・」

「あちらに行こう・・・カーペットが敷いてある」

エリックはそう言うとマドレーヌの膝の裏に腕を差し入れ、彼女を抱き上げた。


一目で年代ものと分かるカーペットは色あせ、豪奢な薔薇の模様もくすんでいる。

所々で生地が擦り切れて、中の繊維が飛び出していた。

抱き上げたマドレーヌの身体をカーペットの上にゆっくりと横たえると、

エリックはマドレーヌの身体の上に覆い被さり、再び深く口付けた。

静かな岩肌に、お互いがお互いをむさぼる水音がひびきわたる。

マドレーヌはおずおずと両腕をエリックの背中に回した。

自然と膝がずり上がり、薄い素材でできたスカートは太腿の付け根まで

めくれあがっている。

二人の腰はぴったりと密着し、エリックの股間のこわばりを直接秘所の上に感じて

マドレーヌは本能的な歓喜の予感に背筋を仰け反らせる。


エリックはマドレーヌの唇を貪りながら、片手で器用に紐をほどき

彼女の胸元をはだけさせた。

小ぶりながらもツンと尖った胸が外気にさらされる。

蕾の固さを確めるように掌で優しくさすり、下から持ち上げるように揉みしだき

長い指で乳首をつまんで左右に転がす。

「ふんん、ぐっ・・・ん」

塞がれたままのマドレーヌの唇から、くぐもった喘ぎ声がもれる。

エリックの指が敏感な胸の蕾をつまみあげるたびに、胸の奥はジリジリと疼き

絡まる舌の動きは早くなった。

なおも絡みつこうとするマドレーヌの舌を強く吸い上げると、

エリックは少しずつ唇を下にずらしはじめる。

柔らかい首のラインをなぞり、鎖骨の窪みを越え、胸の谷間に顔を埋める。

白いふくらみの輪郭をなぞるように舌を這わせ、ゆるやかに円を描いて頂点へ近づいてゆく。

一旦上半身を起こすと、背中に回っていたマドレーヌの両手首をカーペットに押さえつけた。

小さな万歳をさせられたような格好のマドレーヌの胸は、何一つさえぎるもの無く

エリックの熱い視線にさらされる。

指の愛撫でじらされた胸は大きく膨らみ、頂点の蕾はもぎ手を待つ熟した果実のように

紅く色づいている。

これから与えられるであろう唇の愛撫への期待に、小さく震えているようだった。


右の果実を唇に含むと、いきなり乱暴に吸い上げ、軽く歯を立てて引っ張った。

「ひぃぃっ!!」

両腕の自由を奪われたマドレーヌの腰がビクンと跳ね上がり、太腿の内側の筋肉が突っ張る。

鈍い痛みと強烈な快感が身体の芯を駆け抜けた。

「あああ・・・いやっ・・・・!!!」

身体をよじらせて甘い責め苦から逃れようとするマドレーヌの抵抗を難なく押さえ込むと

エリックは母乳を求める乳幼児のように執拗に乳首を攻め続けた。

尖らせた舌先ではじき、唇で優しくこすり、たっぷりの唾液を含ませて

未成熟な乳腺の奥に眠っている母乳を呼び覚ますかのように強く吸い上げる。

マドレーヌの白い乳房には、幾つもの真っ赤な情熱の痕跡が刻み込まれていった。

「う・・ん・・・そんなに強くしない・・・・あんっ・・でっ・・・ああっ!」

エリックの唇が肌を吸い上げるたびに、マドレーヌの唇からは切ない喘ぎ声が漏れ、

白い足が別の生き物のようにエリックの腰を締めつける。

マドレーヌの女の部分は大洪水をおこしており、自身の下着では抑えきれず

エリックの粗末なズボンまで濡らしていた。
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